以前の続き。
溶解して固まった銀の塊(画像左上)を、金床と金槌で細長い棒に成形します。
金属の性質として、圧が加われば硬くなり成形しにくくなるので
適宜バーナーであぶって、再度熱を加えながら何度も叩きます(ときには指もw)
この、なんども熱を加えなおし金属を加工しやすくすることを「焼きなまし」といいます。
その過程を写真に収めてみました。
画像左上→右上→左下→右下で完成です。
伝統技法の特徴としてこの鍛金の過程があり、叩き込んだ金属は
日本刀の鋼のように、金属が硬く密度が詰まったものになり、十分な強度で
繊細なデザインでも造形可能になります。
石膏の型に流し込んで作った型起こしのジュエリーだと、強度的に不十分なものができてしまう
恐れがあるのはここに理由があります。
もちろん型で起こすだけに、立体的なデザインがやりやすい利点もあるのですが。
できあがった銀の棒を丸くして、次はロウ付け(溶接)の過程に入ります。